映画>渚にて

『渚にて』(スタンリー・クレイマー監督/1959)。 原作は、ネヴィル・シュートのSF小説。吾妻ひでおの「不条理日記」の読者なら、「渚でさなぎに大当たり」という一コマでご存じと思う。ご存じじゃありませんか。 時は1964年。核戦争後の世界。人類がほぼ全滅した中で、南半球にあるオーストラリアの一部だけが破滅を免れ …

映画>カルメン故郷に帰る

『カルメン故郷に帰る』(木下恵介監督/1951)-宮崎映画祭 日本初のカラー作品として、その名だけは小学生の頃から知っていた。家にあった百科事典に写真が載っていたからだ。 その写真には、鮮やかな緑の草原で若い女の人が踊っている姿が映っていたのだが、映画の方は、退色したのかもともとそういう色調なのだか、どうも草原 …

映画>友だちのうちはどこ?

『友だちのうちはどこ?』(アッバス・キアロスタミ監督/1987)-宮崎映画祭 初めて観るイラン映画。どんなんかな、と思っていたのだけど、見たことも想像したこともないイランの下町の情景と風情に、すっかりトリップしてしまった。映画はタイムマシンだというけれど、ニホンに住むワタクシにとって、イランはほとんど情報のない異 …

映画>逃亡くそたわけ

『逃亡くそたわけ』(本橋圭太監督/2007)。 「もう、いやや。こげなとこにおるけん、精神病やら言われるとたい」 「そら、逆でしょう。病気だから、ここで治すんじゃない」 「こげな、プリズンのごたとこはいやや。逃げるばい」 ということで、男女二人、ルーチェに乗って福岡の病院を脱走し、九州縦断ロードムービーの旅に出 …

映画>ブレードランナー

『ブレードランナー』(リドリー・スコット監督/1983-1991)。 レーザーディスク版の『ブレードランナー』は、長岡鉄男の視聴によく使われていたものだったので、いつか見たいと思っていた。近所のレンタル屋にようやく入ったので、さっそく借りてみた。これは、91年に出た「ディレクターズカット最終版」というやつで、オリ …

映画>ワイルドバンチ

『ワイルドバンチ』(サム・ペキンパー監督/1969)。 西部劇も60年代終盤となると、一筋縄ではいかなくなってくる。 とにかく、やたらと人が死ぬ。たぶん200人くらいは死んだのではないかと思う。それも重要なシーンでは血をはね飛ばして死ぬ。一般市民も、悪党も、兵隊も、悪党よりあくどい将軍も、女も、子供も、主人公も …

第13回宮崎映画祭

宮崎市内に宮崎キネマ館という、NPOが運営する小さな映画館があります。フラチなことにワタシは一度もここで映画を観たことがないのだけど、他でも観ないのだから堪忍していただくことにして…。 6月9日から始まる第13回宮崎映画祭の上映日程を紹介。 6月9日(日) 以下、15日まで宮崎キネマ館(定員100名)逃亡くそ …

映画>P.O.Cデッドマンズチェスト

『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(ゴア・ヴァービンスキー 監督/2006)。 この全世界で大ヒットした、おどろおどろしき海洋冒険ファンタジーについては、特になんといってコメントすることもなし。面白いし文句ない。 こういう最新映画を観ると、せめて音響の方を5.1chにしてみるかという気にな …

映画>かもめ食堂

『かもめ食堂』(荻上直子監督/2005) やっぱり人の話は聞くもんである。昨年5月の時点で、ひろすけさんから「今のところ今年の僕の最優秀作品」と紹介のあった『かもめ食堂』。なんともいい味のある作品だった。 主人公サチエさん(小林聡美)の、ものに動じない「中心力」に裏打ちされた存在のありようは、彼女が合気道をやっ …

映画>男たちの大和 YAMATO

『男たちの大和 YAMATO』(佐藤純彌監督/2005)。 『ローレライ』で深く傷つき、『亡国のイージス』と『戦国自衛隊1549』の、安っぽくも感傷的なナショナリズムに辟易したワタシとしては、この巨大な主題を、あのようなノリで処理しやがったらタダではおかんという気持ちもあり、怖くてなかなか観ることができなかった。 …