談志の死

1週間ほど前に「落語のイリュージョン」という日記を書いた時に、そんな予感が、というか、おそらく誰もがそう感じていたことと思う。5月にあった弟子キウイの真打披露に出られなかったと聞いた時点で、覚悟はしていた。 10年ほど前に「談志を

映画>ウディ・アレンとルネ・クレール

怒濤のごとく今夜も2本立てである。これからちょっと中入りがあって、3本立てになるかもしれないけど。 『おいしい生活』(ウディ・アレン監督/2000)。 もはやこの人の映画は小津安二郎みたいなもので、どれを観ても同じといえば同じな

TPPはどう決着するのだろう

思えばTPPをめぐる議論は、日本の政治の停滞と東日本大震災の影響もあって、ほぼ1年間、ほとんどストップしていた。昨年の今頃いっていた「政府は説明不足」「農業は壊滅する」「医療や金融はどうなる」などという反対派の論調と、それをめぐる状

映画>ガリバーとピンクパンサー

本日も二本立て。プロジェクターの最大の欠点は、暗くならないと視聴できないことなのだけど(完全遮光すればOKだけど、うちの場合、部屋の構造的に無理っぽい)、最近は夜が長いので、映画を観るにはいい季節になった。 『ガリバー旅行記』(ロ

映画>ポニョとPOC

今日は2本立て。プロジェクター用壁紙を貼って初めての映写だったので、とりあえず新しめのやつをということで。 『パイレーツ・オブ・カリビアン』(ゴア・ヴァービンスキー監督/2003)。 POCの1作目。何度も観ております。筋もなに

落語のイリュージョン

落語にイリュージョンという概念を持ち込んだ立川談志は、たしかにその時点で周囲の噺家とはかけ離れたところにいたと思う。 思えば、この人くらい落語と現代というものに悩んでみせた噺家はいない。師匠に教わった通りに、ろくに言葉の検討もしない

映画>マネーボール

『マネーボール』(ベネット・ミラー監督/2011)。 マイケル・ルイスの原作『マネー・ボール』は、どのページを読んでも面白いので、3回くらいは読み直している。こういう本は珍しい。 日米で大変売れた本だから、ブラッド・ピット主演で映画

北杜夫について

この人が死んじゃったからには、何か書いておかなくては仕方ない。と思う。 15歳の頃に書き始めた日記には、あちこちのページに、手塚治虫のヒョウタンツギの絵が描いてある。 こんなのである。 たぶん、小6の時に読んだ「どくとるマンボウ航海

最近観た映画

単純に備忘メモ。新プロジェクターのテストのつもりで映画を観はじめたら、ここ1週間で20本になった。「昼は映画、夜は酒。ほかに何かやることあるの?」といった田中小実昌に迫るペースかもしれない。もっともコミさんは、あれをずーっとやってい

映画>明治侠客伝三代目襲名

『明治侠客伝三代目襲名』(加藤泰監督/1965)。 私のような世代の人間には、タイトルを見ただけでは、何の映画だかさっぱりわからないのである。まあ、任侠映画だということはわかる。60年代のある時期に、やたらとこういう映画が作られたこ

VICTOR DLA-HD350のこと

おととい、新プロジェクターDLA-HD350が到着。さっそく何か感想を書こうかなと思ったのだけど、つい映画に引き込まれてしまって、忘れていた。つまり、それだけすごい画なのだった。 この3日間で観た映画は、『ベニイ・グッドマン物語』『