2011年4月23日

シロギス用ベイトタックル

85年頃だったか、初めてゴムボートで海に漕ぎ出して、キスだのアジだのを釣り始めた時、リールはシマノのバンタムという銀色のベイトリールだった。

なぜかというに、その年にバス釣りもルアー釣りもやめて、海の餌釣りを始めたからだ。子細は省くが、それ以来、バス釣りをやっていない。とにかくリールもロッドもゴムボートも、すべてバス用に揃えたものだった。

ボートのキス釣りにおけるベイトタックルというものが、現在、どのような位置づけになっているのかよく知らないけれど、おそらくほとんど顧みられていないのではないかと思う。

特に、6号~8号というオモリを使う、手前船頭のキス釣りだと、それに見合う竿がなかなかない。乗り合いだとオマツリを避けるためにも15号以上になるのだろうから、船用の小物竿からけっこう選べそうではあるけれど、あれもベイトロッドというものとは、ちょっとちがう気がする。

手漕ぎのゴムボートにせよ、プレジャーボートにせよ、一人からせいぜい2、3人くらいでキス釣りをやる場合、オマツリのことを考えなくていいので、オモリはいくらでも軽くすることができる。要は軽く投げられて、底がとれさえすればいいので、細いPEラインを使う静かな内湾の釣りであれば、水深10mあっても5号のナス型オモリで困ることはない。

投げ釣りの経験から、大物は最初の三投以内くらいに食ってくることが多いので、おそらくオモリは軽ければ軽いほどよいのだろうと考えている。着水音で魚が散るというのは、どうもほんとうのことのようだ。

もともと数釣り志向ではないので、竿は柔らかい方がうれしいということもある。キスなんて日に30尾も釣れればよい。飽きたらカサゴなりほかの釣りもやれることだし。

で、こんな軽いオモリをつけた仕掛けを、ちょいと投げて、後は船の流れにまかせて自動でサビいてくるというのが、ぼくのスタイルなのだが、特に手持ちの釣りの場合、ベイトリールにはスピニングにはない利点がある。

フリーにしたスプールを親指で押さえた状態で流していて、ゴンとアタリがあった時に、指を離せば、そのまま送り込むことができる。正確には、船が流れているわけだから、仕掛けを少しの間、そこにとどめておくことができる。そしてラインを張り、巻きアワセをする。

この送り込みは、太古の昔、まだおおらかだったバスのワーム釣りから流用したものなのだが(6インチ~8インチの時代だった)、シロギスでも、特に大物に有効だった。キスに多いハジカレという現象に対して、人の側から対処するには、いい方法だったと思う。

で、6号のオモリを気持ちよく投げられて、キスの引きに気持ちよく曲がるベイトロッドを探しているのだが、ライトアクションの適当な値段のベイトロッドはなかなかないのですな。

最近、ちょっと流行のシロギスの胴突にも、ベイトの利点は生かされそうなので「シロギスを釣るためのベイトロット」というの、どこか開発してくれないかなと思う。

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