2011年4月 8日

ティップランロッドを買う

さっき東北地方で震度6強の大余震があったりして、どうも鬱々としがちなので、竿のことでも書く。

メジャークラフトのティップランロッドを買った。クロステージCRJ-782SC。ティップラン釣法というのがいつ頃からあるのか知らないけれど、その名が耳に入り始めてから、こんなに急速に普及する釣りも珍しい。

最近では一つテンヤがそうだったけど、ティップランはどちらかというとマイボートの釣りのイメージがあるから、一つテンヤのように、ある場所、ある船で、何年かかけてみんなで探求がなされて、ある時、爆発するというものではなくて、一人ひとりの釣り人が全国一斉に飛びついたという感じがある。

簡単に解説しておくと、ティップランはボートエギングのひとつのやり方で、投げてシャクるを繰り返すのではなくて、投げてシャクったら、そのまま底を切った状態で船を流してしまう。竿にエギの負荷がかかって、少し曲がった状態で、イカが触るとロッドティップが少し戻る。そのアタリをとってアワセると、エギを抱くほどのやる気はないけれど、ちょっかいを出すくらいの好奇心はあるイカがとれてしまう、というもの。

だから、脚の先っぽの方に掛かることが多いのだそうな。エギングのアワセというのは、フォール中に抱いたやつを、シャクリと同時に掛けるのが普通だったから、イカがエギを抱かないことには、まあ釣れなかった。

それを、触るだけのアタリで(いわゆるイカパンチ)掛けるというのは、面白い発想だし、ティップラン(竿先が走る)というネーミングも良い。何より、視覚的にアタリをとって、掛けアワセるというのは、確かに新次元の釣りだろうと思う。

で、竿を買ったわけだけれど、例によって竿は安物という主義なので、初手はクロステージから入る。しかも、このCRJ-782SC(定価10500円)は、一つテンヤ共用ロッドなのだ。ティップランと一つテンヤという、最新流行の釣りを、ちょっとやってみようかなという人なら、飛びつかなくては仕方ない設定。

カヤックみたいに、あまり竿を持ち込めない釣りなら、もうこれしかないでしょうというような竿なのだろう。だもので、メーカー在庫切れが普通の状態で、まあ注文してから2か月待ちくらいにはなるようだ。

振ってみると、なんだか平凡な調子というか、硬めのメバルロッドという感じ。竿先が、そんなに角度をつけて曲がるわけではなく、バットもそんなに強くなさそうなので、船を流しながら1kg、2kgというイカが掛かったら、ちょっと難儀しそうではある。まあ、ティップランをやってみて面白ければ専用ロッドを買うだろうし、その時にはキス竿に良さそうだからいいか。あ、一つテンヤか。

で、もちろん私はティップランをやったことがないのだけれど、どうもこれから先の「春の大イカ」というものには、あんまり向いていないらしい。水深10m以下の浅場に、産卵を意識して乗っこんでくるようなやつなら、普通のタテにシャクるエギングの方が良いという話である。まあ、イカも全員が同じ行動はとらないだろうから、とりあえずやってみようとは思うけど。

1本の竿で、ティップランと一つテンヤを共用するというアイデアがすごいと思うのは、この二つの釣りはリールとラインがまったく同じでいいところ。PE0.6~0.8号を巻いたスピニングリールが1個あればいい。いやー、誰が考えたんだか、お気楽にやりたい釣り人には、深く刺さるアイデアだなあと思う。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.fishing-forum.org/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1093

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)