2011年4月 3日

釣りにゆく

katusaburo.jpg

熊本から勝三郎さんがやってきて、あららさんも誘って、ひさしぶりに海に出た。昨年12月20日以来の出船となったのだが、その間、船や海や釣りや天気のことを考えなかった日は、たぶん1日もない。

昨年も4回ほどしか船を出しておらず、エンジンのアワーメーターもほとんど動かないままであり、当然、ろくに魚も釣ってはいないのだけれど、家にいて海を考えている時間だって釣りのうちだろうと思う。

だから、「釣り人は、少しでも大きな魚を、たくさん釣りたいもの」とか正面きって言われたりすると、ひたすら困惑するのだった。自分の釣りを説明する言葉が見つからないのだものな。

そんなわけで、門川沖である。12月に初トライした鯛ラバで、オオモンハタを52cmを頭に3尾釣り、まだまだ釣れる気配のところを自ら打ち止めにして昼寝に入るという、自分なりに完結した釣りができたものだから、今回も鯛ラバである。オモリも山ほど塗ったしな。

前回は、湯村さんが船頭を引き受けてくれたのだけれど、今回はあららさんも勝三郎さんも、鯛ラバは初めてのようだったので、二回目で当社比ベテランということになる私が操船する。ポイントなんかわかりっこないので、それらしきところを流して小魚の群れが魚探に映れば、それに大型の魚がついているかもしれないという作戦だ。

しかし、ビロウ島周辺には、ほんとに何にも魚影がない。むしろ地方(じかた)の方が、ずいぶん魚は多かった。結局、ほとんど「ここだ」という確信のもとに釣りをすることもなく、適当なところで適当に釣ることに終止した。当社比ベテランではこんなものだ。

勝三郎さんに、ウルマカサゴらしき魚が釣れた。妙に長っ細いカサゴだなと思ったら、そんなやつだそうだ。こいつはいただいて帰って煮付けで食べてみたら、カサゴとは似ても似つかない味で、激しくおいしかった。煮付けの白身魚としては、当社比最高得点であろう。

uruma.jpg

ビロウ島と中バエの周辺をうろうろしているうちに、私の自作鯛ラバに、いかにもマダイらしきアタリがある。もちろん鯛ラバでマダイを釣ったことなどないのだが、釣りも長年やっていると、そのくらいのことはわかるのだ。

ガガッ、ガガッ。と2度、硬質で鋭角的な激しい前アタリがきて、それきり沈黙してしまった。ちょっとかじったくらいで、あのアタリなのであるから、推定62cmの大マダイと思われる。そのくらいのことはわかるのである。

しかし、くやしい。

ちょっと本気になって、いろいろやっていると、続けてアタリがあって今度は竿に乗ったのだが、リーダーと鯛ラバの結束から「豚のしっぽ」ですっぽ抜けてしまった。これは、くやしい以前に釣り人としては赤面して、うつむかなくてはならない所業である。釣りを教えてくれた亡き父をはじめ、関係各位に反省の手紙を書かなくてはならないくらいの愚行である。

いやー、なんてこったといいながら、今度はしっかり結ぼうとリーダーを締め込んでいたら、ふと滑って一刀チヌ6号が深々と指に刺さる。半スレとはいえ、ここまで根深く食い込んでしまうと、けっこうな怪我である。血を流しながらさらに釣りを続ける。

またアタリ。今度は相当、大きい。竿先が海に突っ込むくらいの勢いで、船の舷側から反対側に回り込もうとするので、少しドラグを締めたら、またもや鯛ラバの結束から切れてしまった。

見るとリーダーが少し白くなっている。根ズレしていたのだろう。色の変わった部分を切り捨てて、自作鯛ラバからソルティラバーに切り替えると、ほどなく竿が引き込まれて、オオモンハタが釣れた。

oomonhata.jpg

お昼頃、「たっぷん」といって大きなうねりが一つくる。この季節に、こういううねりが入ると、ろくなことはない。手漕ぎゴムボートだったら、あわてふためいて帰らなくてはならない信号なのだ。案の定、ほどなく風が強くなって波っ気が出てきた。この船なら、そんなにあわてることもないのだけれど、「いつも余裕で楽勝の釣りをする」のが信条であるので、さっさと港をめざす。

門川港内でキス釣りをやってみたら、一流しのうちに3人で3尾釣れた。一流しとはいっても、亀の首堤防から岸近くまで、キスを探りながら延々と流す。かなり水温は低めだったので、まあキスの顔を見られただけでよい。あららさんには、マゴチまで釣れる。

魚はすべていただいて帰った。オオモンハタ2尾、カワハギ(大)2尾、キス4尾、ウルマカサゴ(?)1尾と、マゴチ1尾と、数はともかく魚種のラインナップとしては、上等な白身魚祭りである。豪勢なものである。

門川は、もう少しするとイサキが釣れ始めるそうだ。魚探にアジらしき反応もあったので、次は、そんな釣りをやってみてもいいかなと思う。(今回の写真は、あららさんにお借りしました)

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.fishing-forum.org/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1092

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)