2011年4月13日

天気晴朗なれどカサゴ1のこと

とある町の仕事が終わり、心身ともにぼろ雑巾のようになって家に帰ってきたら、今日は波高1mであるという。とりあえず海に出ることにして、熊本の勝三郎さんに電話。彼も「なにげに」という雰囲気で「行きます」とのことで、午前4時半起床、6時半に日向で待ち合わせ。

少し燃料が減っていた感じだったので、軽油を40リットル積んで港へ。給油すると15リットルほど入った。たぶん、これが釣行3回分ほどの燃料だろうと思う。富美丸は脚は遅いがきわめて小食である。エコというなら、こんなエコな船はないのだが、遅いことは港一番である。

船着き場から、得意種目のデッドスローで運河を行き(ディーゼル船だから、デッドスローは得意なのだ)、日向工業港の出口で船速を上げて、はるかビロウ島をめざす。6キロだか8キロだかの行程に40分ほどかかる。時々、「こいつ、ほんとに走ってるのか」と後ろを振り向くと、ちゃんと盛大に航跡を刻んでいるので、走っていることは走っているのだ。最大速度10ノットの富美丸は、今日もでんでこ、でんでこといって、勇躍港を出ていったわけである。

今日も鯛ラバである。二人とも、セブンスライドである。これに、何を考えて魚が食いつくのかよくわからないのだが、いろんな魚が釣れることは前回の釣行で明らかになった。今日の新しい試みとして、航行中の魚探にアジだかイワシだかの影が映ったら、コマセなしの魚皮サビキを放り込んでみるというショットガン作戦を用意していたのだが、これはあまり効を奏しなかった。というより、小魚の影が映れば鯛ラバを放り込みたくなるのである。

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前回と同じく、ビロウ島と中バエの間あたりを流してみる。小魚の影は少なく、アタリはさらにない。あちこち、船を移動させながら、鯛ラバを落としちゃ巻きしてみるのだが、何の音沙汰もない。

しばらくそうやっていると、何の気配もない状態から晴天のヘキレキのごとく、勝三郎さんにオオモンハタが釣れる。しばらく沈黙の時間が過ぎて、今度はチダイが釣れる。そしてずいぶんたって、またオオモンハタが釣れる。なんだか、アタリの数だけ魚をとっているようだ。さらにマダイの子供が釣れ、巨大オオモンハタが釣れた。

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私の方は、2度アタリがあって、1つとれた。丸々としたカサゴであった。

昼過ぎたので、そろそろ湾内に入って別の釣りでもやろうということで、地方(じかた)の磯近くでエンジンをかけようとすると、かからない。セルモーターが回らない。大バエの近く、水深は10mを切っていて、風はすぐ近くにある赤バエに真っ直ぐ向かっている。その赤バエにはサラシが巻いている。

あそこにぶつかれば、えげつないことになるので、すぐにアンカーを入れてメインスイッチを入れたり切ったり、いろいろしてみるが、かからない。魚探を長時間使っていたので、バッテリーが上がったのだと考える。とりあえず、それしか思い浮かばない。

日頃、メンテでお世話になっているナステックの那須さんに電話すると、「知り合いの船がそこらにいないか探してみるから、釣りでもして待っていてください」とのこと。こんな危急の折に、冗談を聞くのはありがたいことである。釣りも何も、こっちはイカリが走ったら、けっこうオシマイに近い状況なのだけれど、この一言で落ち着いて、いろいろ考えることができた。勝三郎さんは、ほんとにエギングを始める。どういう人だ。

昨年、ニュートラルスイッチをがちゃがちゃやらないと、エンジンがかからないというトラブルがあり、ナステックで整備してもらった。その時は、ニュートラルスイッチそのものには問題がなく、メインスイッチやバッテリー端子のゆるみを直したら、症状はまったく完治したのだった。

「もしかして」ということで、ニュートラルスイッチをがちゃがちゃやり、メインスイッチをがちゃがちゃやって、イグニッションキーを回すと、一発始動してくれた。近くに僚船がいないので、私が向かいますと言ってくれた那須さんに電話をして、状況とお礼を伝える。

念のためにスローで帰ってきてくださいということなので、1500回転でのろのろと移動。ナステックで状況を報告・相談して、勝三郎さんとスシを食べて帰る。なんだか思いがけないことがいろいろ起こった一日だった。

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