サルカンの結び方(ハングマンズノット)
釣りを始めて、サルカンと糸の結び方というのは、誰に習うものなのだろうか。
ぼくは3歳の頃にやったハエ釣りが、たぶん最初の釣りと記憶するのだけど、そういう結束の技術というものは誰にも習った記憶がなくて(父も釣り師でよく連れていってもらったけど、子供にレクチャーなどすることはなく)、だから見よう見まねということすら起こらずに、いつのまにか手癖のようにして、ただひとつの方法で巻いていた。
それは、今まで読んだ釣りの本では見たことがなくて、完全に我流なのだけれど、基になったルーツはある。外掛け本結びである。大昔のがまかつの釣り針の袋には、裏面に針の結び方が印刷してあって(今はどうなのかしらん)、小学2年生くらいの頃には、外掛け本結びで針を結べるようになっていた。
今、我流サルカン結びを手元で再現してみたのだが、これはまったく外掛け本結びそのものだと思う。ただ、我流であり、本を読んでもそういう結び方は載っていないので、こんな結び方でほんとにいいのかなという気持ちは、なんとなく持っていた。
結束にはいくつかポイントがあって、まずヨリを作らないこと、締め込む時に本線を痛めないこと、締め込み過ぎず、いくらかゆとりを持っているべきこと。なんてことがあるのだが、外掛け本結びではどうなんだか、よくわからないでいた。
それが今日になって、ちゃんと名前がついていることがわかった。ブリンソンノット(ハングマンズノット)というそうだ。名前からして発祥はアメリカだろうと思う。
何しろ小学校からこっち、針といわず天秤といわずルアーといわずサルカンといわず、投げ釣りでも鮎でもボートでも、無数の回数をこなしているので、この結束にかけては、ぼくは名人である。ほとんど手元など見ることなく、無意識の手癖で結べるのである。(最近の若い衆はクリンチノットがそんな感じなのかな。でも、へたをすると彼ら、針を結べないぞ)
相当強度も高いということなので、これで通してもいいのだけれど、サルカン結びで、一応最強といわれているダブルクリンチノットを、最近覚えた。これも簡単ではあるのだけど、どうも外掛け本結び=ハングマンズノットほどの、結ぶ際の快感というものがない。手順として、完成はされているのだろうけれど、あんまり数学的な論理性も、文学的な美しさもないように思われる。
釣りも長いことやっていると、変なことに感覚が研がれてくるもんだなと思う。
コメントする
(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)