2011年2月 1日

溶岩ドーム

ものすごい不謹慎なことなのかもしれないが、新燃岳の噴火で出来た溶岩ドームの写真を見ていて、スピーカーのコーン紙に見えて仕方なかった。正確にたとえるとコーン紙というより、ハードドーム型か。

ただ、ドーム型スピーカーというのはせいぜい直径が10cmくらいだけれど、あれは500mもある。噴火口に蓋をしているように出来ているようなので、内部の圧力は日々高まっているのかもしれない。

直径500mのドームが振動板となって、数百万立方のマグマの力で爆発をしたら、いったい何が起こるのか。昔の生録ファンには今の基準では変人以上に相当する人が多かったから、命がけでデンスケを持って録音に行ったことと思われる。長岡鉄男だって、せいぜい生録は富士の自衛隊演習くらいだった。

と、ここまで書いてきて、だんだん不気味になってきた。ここまでの爆発で飛び散った火山灰の量から推測すると、大体350万立方ほどのマグマが消費され、あと同量くらいがまだ残っていそうだという。

直径10cmのスーパースワンでも、窓や壁がふるえるくらいの音圧が出る。直径20cmとなると、家ごとふるえるほどのエネルギーがある。それが500mなのだ。空震を体験した人なら、ぼくのオソレがわかってもらえると思う。あれは音ではなかった。体で感じる風でもなかった。もっと実体感のある、ぐっと体を押されるような圧力だったのだ。

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