2010年6月19日

小型船舶免許・実技教習

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今日はいよいよ小型船舶免許の実技教習で、朝7時過ぎには港にいた。4時間のスケジュールで、引き続き修了試験までやるという。資料等をみると、実技教習は12時間以上と書いてあるのだが、これは2、3人の生徒をまとめて教える時で、マンツーマンの場合、4時間なのだそうだ。

ひとつの船に3人も生徒が乗れば、他人がやっているのを見るだけでもいい勉強になるはずなので、いかにマンツーマンといえども、本文142ページに及ぶ実技教本の内容を4時間でやるというのは、教える方もかなり大変ではないかと思う。

内容は、おおまかにいうと、こんな感じ。

◎小型船舶の取り扱い
・出航前点検
・解纜、係留
・結索・
・方位測定

◎基本操縦
・安全確認
・発進・直進・停止
・後進
・変針・旋回・連続旋回

◎応用操縦
・人命救助
・避航操船
・離岸・着岸

◎トラブルシューティング

これだけの項目を、どこか、かいつまんでやるわけではなくて、ほんとに一通り全部やる。結索も、もやい結び、巻き結び、クリート止め、一重つなぎくらいは、ちゃんとやる。はっきりいって、言われたことをこなすのが精一杯で、覚えているひまがない笑。

教習と修了試験のポイントは、操船技術ではなくて、安全確認と手順の正しさ、及びきちんと声を出すことにつきるようだ。とにかく、いちいち、声を出す。こんな感じ。

「発進してください」
「前後左右よし、発進します」
「エンジンを2000回転に上げてください」
「右よし、左よし。エンジン増速。2000回転まで上げます」

停止状態からまっすぐ走るだけで、これである。人命救助は、こんな感じ。

「(教官、ブイを指さして)落水者がいるようです」
「要救助者確認しました。救助に向かいます。前後左右、よし。発進します。右舷より救助します。救助しました。人命救助終了します」

やっているうちに、これは寿司屋のおにいちゃんになったつもりでやればいいのだなと。「へい、コハダいっちょう。5番テーブルさん、アガリお願いします」というやつだ。自分だけわかっていればいいのではなくて、やることなすこと、言葉で伝えなければならない。

今日は低気圧の影響で風が強くて、船はどんどん流されるわけで、人命救助のブイはあらぬ方へ動いていき、再救助に向かうことになったのだが、それでもなんとかなるもんではある。

ちなみに、道場六三郎似のわが教官は、元機関員の船乗りで、少し前まで地元の水産高校で教えていた人だった。無口な人かと思っていたのだが、教え方は懇切丁寧だった。試験管は、わざわざこのために山口県から出張してきた人で、どうも立ち居振る舞いが船乗りというよりも軍人のようだった。

修了試験も無事終り、港へ向かう船の中で、合格を告げられる。学科もそうだったが、ほんとにこんな短時間で、人に何かを教えこんでしまう技術なりシステムなりというのは、大変なものだなと思う。

免許が届くのは、7月末とのこと。その間に船の整備を済ませておかなくては。

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