GRデジタルが出たが
出るぞ出るぞといわれ続けたリコーのGRデジタルが、10月21日に発売になる。すでに価格コムでは予約販売の値段が掲載されていて、7万円台前半になる模様。まあ、値段はどうでもいいのだが。
名機GR-1のデジタル版ということで、28mm単焦点のGRレンズを搭載。800万画素。GRエンジン。見た目はたしかにGR-1によく似ていて、ひょっとほしくもなるのだが、このカメラ、光学ファインダーがついていないではないか。今さら、GR1ユーザーに両手を前に突き出して液晶モニタで写真を撮れとは、あんまりではないのか。そんな真似ができるくらいなら、とっくに銀塩カメラなんか放り出しているぞ。
そうなのだ。銀塩カメラを放り出してしまったリコーが、GRの名を冠したコンパクトデジカメを作るのであれば、むしろ液晶モニタを外して、こましな光学ファインダーを搭載するくらいの意気込みがなくては嘘だろう。
ズームレンズはいらない、あのGR1のクオリティを受け継ぐ28mm単焦点がほしい。というだけで、すでに十分ニッチで忠誠心に満ちた人々なのだから、そういうユーザーに応えるなら、そのくらいやってもいい。いちいち、映ってるかなと液晶モニタをのぞくようなことはしなくていいでしょ。ほらほら見て見てと、子供や女の子にその場で見せなくていいでしょ。というくらいのトガッた提案があってもよかったと思うのだ。もちろん暴論なのだが、そのくらい光学ファインダーがないことには失望してしまった。
23000円の外部ファインダーがオプションで用意はされているのだが、これをつけて胸ポケットに滑り込ませるというのはちょっとむずかしそうだし、絞りやシャッター速度や合焦の情報が一切わからないのだから、単なるファッションにしては犠牲が多すぎる。
作例を見るかぎりひどい映りなのだが、これは初期バージョンだとかベータ機だからだとか、考慮しないでもない。それにしても、光学ファインダーがないことと、かような外部ファインダーを用意するというだけで、このカメラを買わない理由としては十分だろう。リコーはちょっとマーケティングを誤ったのではないか。
少なくともぼくの心には、切ない風が吹いてきたぞ。
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