2005年7月25日

映画>生きていた野良犬

チャンネルNECOだったかな。TVでたまたま見た。

最近、夜寝られなくて、明け方を過ぎても眠れず、7時半頃になってようやくソファでうつらうつらするのだけれど(こんな生活がもう2週間も続いている)、そうなると日中はもう呆然としており、そうやってうつらうつらしていたらTVでこれをやっていて、見るともなく見ていた。

最後まで見ていたんだから、そこそこの映画だったのかもしれないし、そうでもないのかもしれない。1961年、日活。二谷英明主演のヤクザアクションもの。同じ組の舎弟に殺された兄の復習にかける二谷。なんだけど、映画そのものよりも、そこにある風俗や風景が面白かった。

ドドンパをどう踊るのかを初めてみたし(あれ、ほんとに「パ!」というところで決めのポーズを作るのね)、当時の街並みとかキャバレーとか、アパートの部屋の作りとか、面白かったな。若い衆が水色のスタジャンを着てるのだけれど、あれなどきっと当時の最先端だったのだろう。

ぼくは時代劇も、徹底的にディテールにこだわってほしい立場で、江戸なら江戸で、ほんとに江戸に来たようなタイムスリップ感を味わわせてほしい。「南町奉行所」なんて看板は、きっとなかったろうと思うし、言葉づかいも明治になってから生まれたような英文和訳みたいな熟語は避けてほしい。時代考証をおろそかにするのは、時代劇そのものを無意味にする。

そういう意味では、1961年の東京の夜というのは映画ならこうやって体験することができるわけで、こんな楽しみ方もあるんだなということに気づいた。白黒時代の映画などは、戦後の日本が一斉に失った風景をリアルに楽しめるんだろうな。

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