2005年5月27日

本>赤塚不二夫1000ページ

和田誠責任編集「赤塚不二夫1000ページ」である。1975年に発行されたベスト版なのだが、いいタイミングで出されたとしかいいようがない。それ以降の赤塚さんは・・・なのだから。

ギャグ漫画は時代に鋭く反応しながら、その時代その時代の笑いをつくっていくものなのだから、今読むのはつらいかもしれないなと思っていた。今、この時代に「おそ松くん」や「もーれつア太郎」や「天才バカボン」を読むのは、たとえば、ぼくらの世代が小津安二郎を観るような、ある種の覚悟や忍耐や、そこまでいかないにしても、ちょっと時代のフレームを意識して読む、くらいの作業はいるんだろうなと。正直いうと、赤塚さんが死んじゃう前に買っておこうと、そのくらいのつもりだったわけである。幸い、98年に復刻されたものが出ていた。

結論。私が間違っておりました。
ここ10年間、あんなに死ぬほど笑ったことはございませんでした。
死ぬほど笑いもせずに、よく死なずに生きていたな。ニャロメ。
と、怒られても、本官はポックンポックンと謝るのみであります。

ああ。生きていてよかった。
おれが、である。


『赤塚不二夫1000ページ』 和田誠編集 扶桑社 3200円

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