TC-1とGR1
かさばる一眼レフを使っている人が、ちょっといいコンパクトカメラをほしがるのは、カメラおたくの常道なのだそうだ。
そしてそういう人が、特に28mmに限定すれば、常に迷う2機種というのがあって、リコーのGR1とミノルタのTC-1。なのだそうだ。
見事にこのパターンにはまってしまっていて、今日は半日かけて、この両者を比較するべくネットをさまよっていた。
しかも一度は、急激に逆上して、Yahoo!オークションでTC-1に入札までしたのである。結果は1000円差の次点だったので、いかにマジ本気であったかと。
レンズはどちらも28mmの単焦点。価格はGR1が90000円でTC-1が148000円。外観も映りも、どうも見事に対照的な製品のようで、TC-1はチタンボディの作り込みがすごく、二人の職人が手作業で製作しているという。GR1はとても90000円には見えない素っ気ないボディが、むしろぼくには好ましい。
威風堂々としたEOS-1HSの存在感と重量感に辟易して、コンパクトを選ぶのだから、見た目の高級感などは、よほど安っぽくなければ、そこそこでいいのだ。いや、GR1の「そこそこさ加減」が、ちょうどいいように思えた。TC-1の「良いものさ加減」は、ちょっとぼくには気恥ずかしい。
レンズの比較では、GR1は地味めの発色とやや柔らかいけれど繊細な描写、TC-1はひたすらシャープで色ののりが良く、一目でそれとわかる豪華絢爛さ。ということになっているらしい。
宮崎の空や海や森を撮るなら、TC-1かなあと思う。思うのだけれど、ひっそりと控えめなGR1のたたずまいが、どうも心に残る。たぶん、すでに、道具としてのGR1に惚れてしまっているのだろう。これで画角でもちがえば、両方買うのだけれど、どちらも28mmであってみれば、どちらかを選ばなくてならない。悩みは深い。
同時に、35mm用として往年の名機であるコニカヘキサーを買う決心を固めてしまった。これもまた、なんとも不器用そうなたたずまいであり、コンパクトとはいえないほどのサイズでもあり、加えて操作性がどうも・・・といわれているカメラなのだけれど、10年ほど前にほしくて仕方なかったものなのだ。
すでに市内の中古カメラ店で目ぼしをつけているので、こちらの方を先に手に入れることになりそうだ。
この3機種に共通するのは、それぞれのレンズがライカマウントで発売されている、ということ。レンズ単体の価格とカメラ込みの価格が同じくらいというのも、よくわからない世界だが、そういうものなんだろうな。
コメントする
(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)