2005年4月26日

TC-1とGR1

かさばる一眼レフを使っている人が、ちょっといいコンパクトカメラをほしがるのは、カメラおたくの常道なのだそうだ。

そしてそういう人が、特に28mmに限定すれば、常に迷う2機種というのがあって、リコーのGR1とミノルタのTC-1。なのだそうだ。

見事にこのパターンにはまってしまっていて、今日は半日かけて、この両者を比較するべくネットをさまよっていた。

しかも一度は、急激に逆上して、Yahoo!オークションでTC-1に入札までしたのである。結果は1000円差の次点だったので、いかにマジ本気であったかと。

レンズはどちらも28mmの単焦点。価格はGR1が90000円でTC-1が148000円。外観も映りも、どうも見事に対照的な製品のようで、TC-1はチタンボディの作り込みがすごく、二人の職人が手作業で製作しているという。GR1はとても90000円には見えない素っ気ないボディが、むしろぼくには好ましい。

威風堂々としたEOS-1HSの存在感と重量感に辟易して、コンパクトを選ぶのだから、見た目の高級感などは、よほど安っぽくなければ、そこそこでいいのだ。いや、GR1の「そこそこさ加減」が、ちょうどいいように思えた。TC-1の「良いものさ加減」は、ちょっとぼくには気恥ずかしい。

レンズの比較では、GR1は地味めの発色とやや柔らかいけれど繊細な描写、TC-1はひたすらシャープで色ののりが良く、一目でそれとわかる豪華絢爛さ。ということになっているらしい。

宮崎の空や海や森を撮るなら、TC-1かなあと思う。思うのだけれど、ひっそりと控えめなGR1のたたずまいが、どうも心に残る。たぶん、すでに、道具としてのGR1に惚れてしまっているのだろう。これで画角でもちがえば、両方買うのだけれど、どちらも28mmであってみれば、どちらかを選ばなくてならない。悩みは深い。

同時に、35mm用として往年の名機であるコニカヘキサーを買う決心を固めてしまった。これもまた、なんとも不器用そうなたたずまいであり、コンパクトとはいえないほどのサイズでもあり、加えて操作性がどうも・・・といわれているカメラなのだけれど、10年ほど前にほしくて仕方なかったものなのだ。

すでに市内の中古カメラ店で目ぼしをつけているので、こちらの方を先に手に入れることになりそうだ。

この3機種に共通するのは、それぞれのレンズがライカマウントで発売されている、ということ。レンズ単体の価格とカメラ込みの価格が同じくらいというのも、よくわからない世界だが、そういうものなんだろうな。

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