映画>Wの悲劇

『Wの悲劇』(澤井信一郎監督/1984)。日本映画専門チャンネルでやってたのを録画してプロジェクターで観た。いずれにしても525iの信号なので、画はそんなにきれいではないけれど、気にせずにけっこう熱中して観ることができた。
角川映画というのは、どういうものか公開前に「ええでっせ、ええでっせ」と話が盛り上がり、公開されるとそれがだんだん下火になり、数ヶ月して誰もがその映画について沈黙している頃に、次の映画の「ええでっせ、ええでっせ」が始まるという体験を、ぼくらはリアルタイムでしているわけだけれど、ほかの映画も観ていないのだから、もとより角川作品はまったく観ていない。
一本きちんと観たのは、『黒いドレスの女』(崔洋一監督/1987)だけではなかったかと思う。もっともこれにしても、当時勤めていた会社が上映会をやったので、会場警備のかたわらに何気なく観たというだけなのだけれど。
劇団研究生の薬師丸ひろ子が主人公。表題の劇中劇と現実が入り乱れる状況の中で、主人公の内面で「自分」と「女優」が錯綜しつつ物語が進み、これに三田佳子だの蜷川幸雄だのがからむ。
はっきりいって面白い。これが角川映画なら角川映画も悪くないじゃんと思う。もっとも、世間ではこの作品が最高傑作とされているらしいけど。