麻薬かもしれない

ぼくの部屋には、幅268cm高さ130cmの白壁があって、そこがスクリーン代わりになっている。アスペクト16:9の場合、100インチ(220cm、120cm)を映すには十分、120インチ(270cm、150cm)だと、高さが20cm足りない。特にスクリーンを買わなくても、最大110インチにちょっと欠けるくらいの映像は映せるということになる。
壁なんかに映してきれいに見れるのかと思ったが、今のところ何の問題もない。もともと真っ白でなくグレーが混じり、小さな凹凸まである壁紙なので、黒の沈みや乱反射の防止に役立っているのかもしれない。最近のプロジェクターは十分に明るいので、かつてのようなビーズスクリーンや真っ白なスクリーンよりも、むしろグレーがかっていた方が映画には有効という意見もあり、そういう製品も売られている。
実際の投影サイズだが、今のところD端子による525プログレッシブ投影がせいぜいなので、ソフトによっては大きすぎるとアラが見えてくるため、100インチを切るくらいの大きさで観ることも多い。たとえば今夜の『けんかえれじい』は、実寸212cm×92cmで観た。ざっと95インチだ。『サンセット大通り』は、4:3だったから高さ130cmぎりぎりで約85インチといったところ。画面の大きさの印象は、横幅よりも高さに関わるようで、4:3の85インチ画面は16:9の95インチ画面と同等ほどの印象がある。
壁から視聴位置のソファまでの距離は約3.3m。この距離で95インチを映しても、とりあえず「でかい」としかいいようがない。HDMI接続を使えるようになれば、おそらく120インチまでは映せるのだろうけれど、ぼくの部屋(14疊)で現状のテーブル置きでは奥行きが足りない。最後方の窓上部に固定設置して、ぎりぎり120インチが映せるかどうかといったところ。ここらが3LCDプロジェクターの限界であり、普通の家屋の限界でもあるのだろう。
といっても、2年ほど前までは3LCDプロジェクターで100インチはちょっと苦しいので80~90インチ程度で観るべし。120インチなんてボケボケになってとても無理、というのが常識だったわけで、やはりD5パネル+HDMIの威力というものなのだろう。今年中にはクリスタルクリアファインが実装されるだろうから、また進歩するのだろうな。
ここ数日、毎日1本~3本の映画を観て感じることは、長岡鉄男氏いうところの『画面の支配力』がテレビとは完全に逆転する。テレビだと映画でもみるかという感じなのだけれど、プロジェクターの場合「画面が走り始めたら、人間をがっちり抑えて逃さない(長岡鉄男のスーパーAV)」状態となってしまう。
氏のホームシアターだった『方舟』が1988年に進水して、プロジェクターが走り始めた時「これは麻薬かもしれない」と書いてらしたけれど、映画館に迫る大画面と、映画館を遥かに凌駕するオーディオが組み合わされば、たしかにニンゲンには逃げ場がない。
さて、5.1chの前にスピーカーマトリクスを試してみようかな。