2009年6月 3日

富美丸デビュー

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そんなわけで、畏れおおくもわがオクサンの名を冠した釣り船『富美丸』が、6月2日にデビューしたわけである。

本来、デビュー戦は、釣りフォーラムの友だちがやってくる6月5日(金)となっていたのだが、「それはいいですけど、ほんまにちゃんと動くんですか。人を乗せる前に、いろいろ、細かいチェックとか試運転をしといた方がいいのとちがいますか」という、流星号さんの賢い指摘があり、「それはそうだよね」ということで、とりあえず動かしてみることになったのだ。

急遽、休みをとって駆けつけてくれたあららさんと三人で、日向の港へ行く。着いたら、どんどん船に乗り込んで、気になっていた部分の掃除だの、ステッカー剥がしなどの作業をやる。黙々とやる。

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流星号さんは、「酒造ってるみたいや」といいながら、デッキブラシをぐりぐり回して、汚れがこびりついたイケスをきれいにしてくれ、あららさんは、古いステッカー類をスクレーバーと熱湯とアセトンと「強力ステッカー剥がし・風神」などを使いつつ、ごりごりごりごり、と削っていく。

やがて掃除も終ったので、船の隅々に焼酎をかけ、船の神様、海の神様に祈る。わが家に祀られる神々およびご先祖様にも祈る。ついでにヒポポタマスとヒョウタンツギにも祈りを捧げ、余った焼酎を三人でちびりと飲んで、『富美丸』の行く末の安からんことを願う。

そして、「ピーッ」というけたたましいブザー音とともに、ディーゼルエンジンが目覚め、でんでこ、でんでこ、でんでこ、でんでこといって、港を静かに滑り出していったのだった。

日向工業港は、実に殺風景な港である。その殺風景の主である大きな精錬所の前の、きわめて殺風景な水域を過ぎ、小さな岬を回ると、すぐに豊かな尾末湾の風景となる。ここが、われわれのメインとなるべき釣り場。船着き場から、超スロー航走で10分もかかからない距離だ。

すぐ前には乙島があり、少し遠くに枇榔島 の影が浮かぶ。門川漁港の防波堤や、五十鈴川の河口も見える。非常に小さなエリアに、磯あり、汽水あり、砂浜ありで、いろんな魚がいそうだ。

せっかくなので、キス釣りをやってみることにしたら、本調子とはいえないまでも、ぽつぽつと釣れる。ハリス6号、丸セイゴ16号、巨大アオイソメ一匹づけ、などというイタズラを試みると、間髪を入れず、26センチくらいのマダイの子が2匹も釣れる。

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流星号さんのキス竿が大きく曲がり、とてもとれそうにないというので、船を寄せていくとタコ(スナダコ?)であった。こいつはいただいて帰って、茹でて刺身で食べたら、しゃきしゃき、こりこりとして旨みが豊かで、思いがけずうまい。というか、ちょっと目をみはるほどうまかった。

キスも天草のに負けないくらい、こくがあっておいしい。マダイは、三年ものくらいで産卵に参加するには微妙なサイズなのだが、いわゆる麦わらダイの季節ということもあり、ぱさぱさしてて旨みがない。こいつは、釣れてもしばらくはリリースだなあ。魚を傷めないように、次からは細軸のハリを使おう。ちなみに下の写真は、塩をして冷蔵庫で一夜干しにしたもの。

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ちょい釣り、試し釣りのはずだったのが、思わず熱中してしまい、帰港した時には、あたりはすっかり暗くなっていた。こんなに夢中になって釣ったのは、いつ以来だったか。5日に合流するCHAPさん、しげさん、勝三郎さん、あるぽさんの鮎組の皆さんに、今日のような一日が賜らんことを。

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コメント

進水おめでとうございます!

で、初釣行の試し釣りで、いきなりこの釣果は何ともうらやましいですね。

それなりのポイントに行けば、タテ釣りでデカい鯛が釣れそうな気がします。今度ひと型タテ釣り道具、送りますよ! ぜひとも宮崎の海で試して戴きたいのですよ。

予備のテンヤと中錘も付けます。餌のエビは、釣り餌用じゃなくたって構いません。鮮度さえ良ければ、魚屋に売って居る甘海老や芝海老で十分です。

鯛が釣れなくても、根魚・白身系だったらこの道具でかなりいろいろな魚種が釣れると思います。

富美丸デビューおめでとう!

無事に進水したようで、なによりです。

しばらくの間、ブログネタは富美丸関連になりそうですね。

楽しみにしています!

良い釣りですね。
胃袋に訊く釣りにはマイボートはいいですよ。

僕は明後日、「友釣り事始め」の久慈川に「気分爽快、ビールで乾杯」の友人と解禁日をやってきます。
何が良いって運転お任せなので、アルコールOKなのです。

と~るさん

タテ釣りの道具のこと、どうもありがとうございます。ただ、こちらのポイントは基本的に砂地ですし、あまり遠くへは行けない船なので(湾を出ると日向灘ですから)、せっかく送っていただいても、当分、あまり活躍する機会がないかもしれません。

お気持ちだけ、ありがたく頂戴いたします^^。


遊遊丸さん

何しろ年季の入った船なので、エンジンがかかりにくいとか、バックがあまり進まないとか、いろいろ、こざこざした不具合はあるのですが、まあ、ひとつひとつ、解決していくことにします。

この船、ディーゼルで音はめちゃくちゃうるさいし、振動も大きいのだけど、燃料は1回の釣りで数リッターしか使わないようです。30リッター満タンで、4回くらいは釣りができそうな感じでした。


しんさん

本来、この季節は鮎じゃ鮎じゃといって、駆け回っているのだが正しいのだけれど、五ヶ瀬は今年もよくないようでした。

昨日は、この船に6人乗って釣り。風で流すと、上部構造物が少ないので、いい塩梅に流れて、片舷全部使って釣りができるようです。おかげで、どうにか6人でオマツリの心配もなく、竿を出せました。

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