2009年5月 5日

映画>リオ・ブラボー

『リオ・ブラボー』(ハワード・ホークス監督/1959)。

この作品については、よそ様にいやになるくらい、いいレビューがあったので、こちらを読むとよろし。
週刊シネママガジン
http://cinema-magazine.com/new_meisaku/riobravo.htm

酒場の乱闘から始まるこの映画は、善玉が一人と、小さな正義感を発揮しただけの不運な男が一人死ぬのと引き換えに、悪玉が20人くらい死ぬ。その意味で、非常に正しい西部劇である。その間に、歌あり恋あり笑いあり策略ありイカサマバクチあり老人の愚痴ありアル中の苦闘ありと、なんでもかんでもテンコ盛りである。

「あれあり、これあり、何にもなし。ただし、非常に楽しい」というのは、映画においては最大級のほめ言葉になる。そういう映画。

で、ちょっと自分の了見の浅さがいやになっているわけである。観終わった時に、非常にステレオタイプな言葉しか出てこなかった。こんな作品を、豊かだと感じ、文句なしに楽しむ映画的な感性が、自分には備わっていないのかもしれんと思ったら、いやんなっちゃったわけだ。

逆にいうと、映画ってこんなもんだったでしょ、本来。ということを教えてくれた映画、ということになるのかもしれない。1959年という時代、その時代におけるジョン・ウエインという存在。そういう、今となっては肌で感じることができないものを差し引いても、残っているはずの映画的な愉しさ。

そこをまっすぐに、文句なしに感じられる人がいるとしたら、ちと、嫉妬するなあ。

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コメント

リオ・ブラボー。大好きです。

 痛快至極、邦画に無いユーモア、そしてアクション、どれをとっても活劇の原点と言えましょう。

 ジョン・ウェイン。今でも最も好きな俳優の一人です。まずどの映画を観ても良いです。勧善懲悪の世界でハッピーエンド~安心して鑑賞出来るのです。

 ”ラスト・シューティスト”など晩年はシリアスな映画もありましたので、実際は55~70年代が好きだ、と言えるかも知れません。

田中宏幸さん

おはようございます。
田中先生にも、見つかってしまいましたか^^;。

そろそろ「宮崎びびの会」の第二回飲み会もしくはオフ会を…とか思っていたところでした。

山田宏一という人の『シネ・ブラボー』という映画の評論・エッセイ集があるのですが、そのタイトルの元ネタになるくらいなので、どんなんだろうな、という興味で観ました。

ジョン・ウェインの、あのかったるそうな歩き方に、まず驚いたわけです。あれは、『用心棒』の三十郎の歩き方に匹敵しますね。歩き方だけで、目を引きつけてしまう。

これから、ちょっと海へ行ってきます^^;

オヤ、最近でしたか御覧になったのは。

海へ行かれるのですか。やはり海が中心ですね。

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