2008年7月15日

映画>アタゴオルは猫の森

『アタゴオルは猫の森』(西久保瑞穂監督/2006)。

三週間ぶりに映画を観た。その間、夜になると毎日のように気になっていたのだけど、つい飲んでしまったりとか、気持ちの準備ができなかったりとかで、なかなか態勢に入れなかった。大体、ふと気がつくと午前1時半で、それから寝ようとするのが3時、結局寝るのが4時半なんていうパターンが続いていたので、映画どころではなかった。

映画を観るには正しい生活態度と、夕方にその日のことを終わらせて気持ちの区切りをつけられる自律性と、サケの誘惑に負けない強い心が必要なのである。だもので、今日はちょっと前進。早くまともな生活に戻ろう。

ますむらひろしの「アタゴオル」を素材にした、モーションキャプチャーによる3DCG。秩序の権化にして植物の女王であるピレアに、非秩序の権化であるヒデヨシが戦いを挑むというお話。

あの漫画の映画化という風に考えずに手法的に思いきった転換をしているので、割り切って楽しむことができた。それは細かいことをいえば、テンプラがそこらの兄ちゃんみたいだとか、ヒデ丸に台詞がないとか、独特の間が感じられないとか、いろいろあるわけだけれど、漫画はあくまで原作。この映画はかつての読者と微妙な距離感を保ちながら、よくこしらえていると思う。

そもそも、かれこれ30年という歴史はあるものの、爆発的な大ヒットというのはついに一度もなかったアタゴオルが、この時点で映画になるというのが、ひとつの小さな奇跡。

ところで、「アタゴオルはB型の王国なのではないか」という考察があった。
http://homepage2.nifty.com/a-memo/jihanki/m-at-bty.html

そういわれると確かにそういう気もしてくるのだが、こんなにB型ばかり集まってしまって大丈夫なのかしらん。

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コメント

>映画を観るには正しい生活態度と、夕方にその日のことを終わらせて気持ちの区切りをつけられる自律性と、サケの誘惑に負けない強い心が必要

そうなのだ。だからちっとも最近映画がみれん。
そうか、ということは、酒断ちするには、映画をみればいいのだな。

上記、わたし。おはよう。

remiちゃん

映画、この3年くらいぼちぼち観ています。それまで、まったく観てなかった。蓮見重彦の映画関係の文章も、最近やっと読み始めた。面白いね。80年代に、この人が草野進のペンネームで書いた「プロ野球批評宣言」は、何年に一度かの目から鱗という体験だったのだけど、草野=蓮見であることを知ったのも、つい最近。

で、このアタゴオル。絵がとてもきれいだったよ。

蓮見さんのはたしか80年代に出た「表層批評宣言」だっけかな。あの著作が面白かった。

そういえば私先週映画見たんだった。
「マジックアワー」三谷幸喜監督、最高の娯楽映画。
あわせて「有頂天ホテル」もおすすめ。

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