2008年6月25日

映画>戦艦バウンティ号の叛乱

『戦艦バウンティ号の叛乱』(フランク・ロイド監督/1935)。

まったく予備知識も何にもなく見始めて、しかもこの映画を『戦艦バウンティ』(1962)とばかり思ってたくらいだったのだけど、始まってしまえば18世紀末のイギリス海軍のお話。帆船の操作ひとつとっても非常にリアルで、すぐに引き込まれてしまった。

1787年に、ポーツマスから喜望峰を経てタヒチに至ったバウンティ号で、実際にあった反乱を基にしている映画。パンの木の苗を1000本運ぶことが使命のバウンティ号は、商船を改造した乗組員46名の小さな軍船で、とても「戦艦」と呼べるものではない。当時、戦艦といえばいわゆる戦列艦のことで、砲数50~100門、乗組員500人~1000人という巨大な艦のことだから、これは誤訳。大体、舷側に砲門なんかあったかしらん。

1935年という古い古い時代の映画なのだけど、スケールが大きくて面白いのなんの。主演はクラーク・ゲーブル。彼はこの4年後、あの巨大作品『風とともに去りぬ』で永遠にその名をとどめることになるわけだけど、この頃はまだどこか風貌に幼さが残る。

しかし、これ昭和10年の映画だと思うと、ちょっとタメイキが出る。同年のアカデミー作品賞受賞作。

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