映画>茄子 スーツケースの渡り鳥
『茄子 スーツケースの渡り鳥』(高坂希太郎監督/2007)。
劇場公開はしていないので、映画とは呼べないのかもしれない。大体、この頃は映画ってものの定義がよくわからなくなってきた。以前はフィルムで撮れば一応映画と呼んでいたような気もするのだが、今はデジタルで作るものも多い。一方で劇場公開アニメなんて言葉もある。この作品は、劇場公開を前提としないDVD作品として発表されたから、従来の定義ではかすりもしないことになる。
で、そのつもりで作っていたら前評判が高まったとか、急遽買い手がついたとかで劇場公開にこぎつけたなんてケースもあるにちがいなく、いよいよわからなくなる。誰か、現代の映画を定義してくれないだろうか。
100インチで観たのだが、画質がいいのには感心した。めちゃくちゃにハイクオリティというのではないけれど、丁寧な絵づくりでちゃんと見せてくれる。内容のめりはりは、前作と比べてどうかという声もありそうだが、チームパオパオビールがニホンを走るというだけで、観ないわけにはいかなかった。
アニメを通じてニホンという国に共感する人が、フランスや台湾にけっこういるという話だけれど、こんな作品ならば、なるほどと思う。
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