2008年5月18日

映画>ALWAYS 続・三丁目の夕日

5月16日からレンタル開始だというので、当日の朝に速攻借りてきた。いや、ほんとは朝8時頃にパンを買うついでにレンタル屋に行ったら、10時からですといわれて出直したので速攻というよりも一人時間差攻撃なのだが、とりあえずどうでもいい。

なんというのかな。若い日に、「ちくしょー、金さえあればなあ」といって、柱に頭を27回ほどがしがしがしとぶつけてみるというのは、ぼくらの世代ではたいてい経験していると思うけれど、ふと今の若い衆はどうなんかなと思った。もし、あれを経験できないままで大人になり、中年になったとすれば、いろんなことのアリガタミが薄れるように思うのだ。

この映画のひとつの主題は、茶川竜之介と古行淳之介と石崎ヒロミが「三人で暮す」ということである。つまりここに追求されているのは、二人の男女と一人の少年が、とにかくも一緒にカレーライスを食べ、学校に給食費を納めるというそれだけのことのシミジミとしたありがたさなわけである。

ところで、友人に、この茶川竜之介にそっくりな男がいた。ぼさぼさ頭、ひょろひょした体躯、同じようなメガネと下駄。顔の作りもよく似ていて、ちがうところといえば手ぬぐいを下げていないのと、目にもう少し力があったくらいのことだ。鹿児島で浪人をしていたその友だちは、風貌からなにから「男おいどん」の大山昇太にそっくりだと思っていたのだが、案外、茶川竜之介の原型は大山昇太なのかもしれない。

こちらは東大卒でもなければ、文才にも小雪にも恵まれず、鈴木オートのような強烈な友人もおらず、ただ学校に戻りたいと念じて押し入れでキノコを栽培しているだけなので、さらに「ちくしょー、金さえあればなあ」の状態なのだが、そういうクヤシサを顔に出すことはほとんどなかったという点で、やはりどこか九州男児なのだろう。

「男おいどん」の映画があればぜひ観たいと思う。昭和40年代前半、中島みゆきが「世相」で歌った時代を背景に、あの大四畳半の生活が観てみたい。

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