2008年3月21日

映画>白銀に躍る

『白銀に躍る』(ゲザ・フォン・ツィフラ 監督/1961)。

何気なくテレビをつけて、何気なく見ていたら、思いのほかテンポがよくてギャグが上質なので、そのまま観てしまった。テレビで映画を観るのは珍しい。

主演はトニー・ザイラーとイナ・バウアー。五輪アルペン三冠金メダリストで、『白銀は招くよ!』など主演映画も多く、日本でも大人気だったトニー・ザイラーはともかくとして、イナ・バウアーの方は、2006年になって、突如として脚光を浴びた名ではないかと思う。その年の流行語大賞にもなった。

淀川長治風にいうと、はい、この映画は、トニー・ザイラーとイナ・バウアーの、楽しい、楽しい、楽しい、楽しい映画です。あの、可愛いイナ・バウアーが、怖い、怖いおじさんの言いつけで、毎日、仕事が終わってから、リンクでフィギュアスケートの練習をしているところへ、劇場の装置係をしているトニー・ザイラーがやってきます。トニー・ザイラーは、地元のアイスホッケーチームの人気選手なんですが、でも、イナ・バウアーにスケートを教えてもらいたくて、ぼくは全然滑れない、教えてくださいと、いうんですねえ。ところが、このイナ・バウアーは、女優になりたいという夢がありました。そこで、トニー・ザイラーに頼んで、劇場に売り込みに行きます。まあ、その舞台の楽しいこと、面白いこと。最後のシーン、美しいですねえ。決して、決して、悪いことや、怖いことは起こりそうもない、そんな、楽しい、夢のある映画です。どうぞ、ごゆっくり、お楽しみくださいね。

ということになるんだと思う。イナ・バウアーは、50年代に活躍した旧西ドイツのフィギュアスケート選手。世界選手権4位に二度なった実力者なのだけど、何しろ可愛いし、華もあり、育ちのヨサげなところがよかった。

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