2006年5月19日

クロちゃんの死

子猫たちの長兄だったクロちゃんが、今日の午後、急死した。何かぐったりして遊ばない、と子供が母親を呼ぶ声がした時、ぼくは遅い昼ご飯を食べていて、たいしたことではないだろうと多寡をくくっていた。母親がばたばたとケージに入れて病院へ運んでくれたのだが、病院に着いた時はすでに死んでいたという。

喀血もあり、何かの急性中毒らしいのだが、詳しいことはわからない。病院の先生も、開業して10年になるがこんな例は初めてだとのこと。ちょっとオコジョに似た、黒白のやんちゃな雄猫だった。

病院に同行した娘は、帰宅後、さすがに泣いた。その彼女もあわれでならなかったのだが、一応、話をする。

「お前さんたちが、あの日、連れて帰らなかったら、猫たちはみんな死んでいたよ」
「だけど、5匹みんな助かった。お前さんたちは命を助けたんだよ」
「あんなに大切にしていたんだよね。いい加減に飼って死なせたんじゃない。」
「こういう事故は、残念だけどどうしても起こる。防げないものは運としかいいようがない」
「だけど、運のいい猫だった。短い間だったけど、幸せな猫だったよね」
「お父さんも、クロちゃんのことはどんな猫になるか楽しみだった。でも。」
「でも、もういない。だから生きてる猫を可愛がろう。生きている間に。」
「クロちゃんは、生きている間、とても可愛がったよね。だから、幸せな猫だった」

それから部屋をととのえ、一家五人で神棚の前に座り、ぼくが祓詞をあげて、ついでに般若心経もあげてやった。神様は驚いただろうが。

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