2005年9月 5日

台風14号接近

台風の尺度ではほぼ隣町といえる鹿児島県大隈地方が暴風域に入ったので、のそのそと雨戸を閉めて隠居態勢に入った。わが家では1箇所だけが電動シャッターで、あとは手動だ。すでに外は荒れ狂う暴風雨であるから、雨戸を閉めるだけで上半身はずぶ濡れになる。しかも風にあおられてなかなか雨戸が閉まらない。こういう時にフル電動シャッターだったらかっこいいがなあと、仕方もないことを考える。

午前中、台風で休みとなった子供たちを連れて海を見に行った。途中でモスバーガーなども買い込んだ。台風というのは南九州の子供たちにとっては、実害がないかぎりお祭りや花火と同じであって、いつもより早く、嬉々として目覚め、さっそくTVをつけてきょうだい仲良く並んで「ほう、ほう」といいながら台風情報など見ているのは、親としてもほほえましい。

ぼく自身、子供の頃は台風が来ると学校のグランドまで這うように出かけていって、台風に「飛ばされて」遊んでいた。その場でジャンプすると、けっこう飛ばされるのだ。停電の夜、ローソクの灯りの中で母親がぶつぶついいながら、それでもどこか楽しそうに食事を作っていたことも記憶している。父親もたくましく、雨戸に板を打ちつけていた。

海は、ものすごい光景だった。巨大な波が防波堤にぶつかると、水の塊が高さ30メートルくらいまで垂直に持ち上がり、ずどどどどどと音をたてて(遠くて聞こえないのだが、漫画ならそう描くしかない)垂直に落下する。それはもう波というよりも噴火だ。あそこにいたら、アリもニンゲンも余計変わりがない。そんな光景を、家族そろってモスバーガーを食べながら眺めていた。

台風の中心は現在、屋久島の南160キロ。そろそろ日南市、都城市あたりが暴風圏に入りそうだ。ぼくの家がある宮崎市も昨日から強風圏に入っており、すでに体ひとつで表を歩ける状態ではない。この暴風雨のさなか、長女は2キロ離れたカメラ屋まで歩いて写真を受け取りに行っていいかと聞くので、だめだといったが、いい覚悟だ。

今度の台風は大きくて強い上に行き足が遅く、しかも宮崎からはやや西側を通過するという最悪のパターンになっている。しばらくみんなで息をひそめているしかない。仕事関係者もほとんど自宅待機になっているので(何しろお父さんは家族を守らなくてはならない)、もうみんなそろって閉門蟄居だ。

しかし、どうもこの台風、いやな予感もする。大きな被害が出ないでいてくれないと、こういう楽しみも洒落にならなくなるのだ。

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