写真家の黒木一明さんから、「北アフリカへ行かないか。カサブランカからリスボンに渡って、2週間くらい、あのあたりをうろうろするんだけど、一緒に行かないか」とお誘いを受けていた。

カサブランカはともかく、リスボンは高校生くらいから、なんとなく行かなくてはならないような気になっていた街。ぼくには、こういう漠然とした夢が突然かなうことがよくあるわけで、ふだんなら渡りに舟で話に乗るんだけど、今回は二日間悩んだあげく、見送ることにした。

黒木さんの撮影旅行に同行するだけで、いい勉強にもなったはずで、残念といえば残念だけど、電話で断念の旨を伝えた瞬間に、ほっと心が楽になったのも確かで、これでよかったのだとも思う。

なにしろ、ここんとこ疲れている。微熱も、もう10日くらい続いている。過労なのか、心因性のものなのか、たぶん両方なんだろう。あるいは腎臓だの肝臓だの、そのへんの可能性もなきにしもあらずではあるけれど。まあ。疲労、寝不足、ストレスといったあたりかな。

だもので、2週間の異国の旅を続ける自信が、ちょっとなかった。それよりも、どこかひなびた温泉宿に転がり込んで、昼寝でも(眠れるものなら)していたいという感じ。それでも、仕事や飲み会は断れないわけで、次々に予定が入ってくる。ありがたいけど、しんどい。

江戸川のほとりに知り合いが引っ越したので、10月の初旬くらいに、あのあたりで、みんなでハゼ釣りでもやれたら楽しいだろうなと突然、夢想したりする。案外、こっちの夢想の方がほんとうになったりして。