映画>ハロー!フィンガー5

実はワタシ、フィンガー5のファンである。ファンといっておかしければ、お気に入りである。リアルタイムの頃は中学生くらいで、なんかこまっしゃくれたガキが出てきたなと(自分もガキだったが)思ってたくらいだったけれど、10年くらい前になんかのはずみで『個人授業』を聴いて、そのハッピーな曲調とアレンジがすっかり気に入ってしまった。
思わずベスト版のCDを買って聴いてみたら、このアキラとかいう少年の歌唱力とリズム感の良さにひっくり返った。1970年代前半の日本人のリズム感というものは、基本的に二拍子の前ノリであって、あのようなロックンロールのノリが自然にやれる人など、少なくともテレビに出てくるような人には、ほぼいなかった。しかも、なんだこれ、ジャクソン・ファイブをやっていたんだと、ようやくわかったようなことだった。
で、この映画だけど、映画といっても30分であるからして、今でいうところのプロモーションビデオみたいなものなんだけど、かわいそうなくらいにお金がかかってなくて、5人のメンバーが故郷の沖縄の海岸やなんかで、走ったり転んだり、カメラの前で変な顔をしてみせたりするくらいのもの。
コンサート風景もあるんだけど、バックバンドはついてないし、音はまんまレコードのもので、いわゆる口パク。こんな扱いしなくてもいいだろうというくらい、安上がりな出来になっていた。
でも、わざわざこれについて書くのは、そのファッションといい、アキラといい、タエコといい、その姿を見ているだけで、ファンでもなかった70年代前半のあの時代がよみがえってきたから。また、その短い活動期の光は、たしかにあの時代のどこかを照らしてくれてたように思う。
『個人授業』、『恋のダイヤル6700』、『学園天国』の3曲は、いずれもミリオン。今のミリオンとちがって、老若男女、全国津々浦々で愛されたミリオンだった。