映画>鷲は舞いおりた

『鷲は舞いおりた』(ジョン・スタージェス監督/1976)。
スタージェス監督の原作アクションもの二本目は、ご存じジャック・ヒギンズの同名小説の映画化。原作の日本語タイトルは「鷲は舞い降りた」なのだが、なぜか映画の方はちょっとちがう。どうでもいいけど、『真夜中のカーボーイ』は、早いとこカウボーイに改めるべきだろう。あれでは、車に乗った少年みたいだ。
この作品は原作を読んでしまっていたので、ちょっと困った。何しろ原作が良すぎる。あの超人的なクルト・シュタイナーを映像化できるとは思えない。読んでない人は幸いだと思う。映画は映画として、十分に楽しめるレベルに出来上がっている。
のだけど、やっぱりちょっと甘いかなと思う。チャーチルを誘拐してこいというヒトラーの気まぐれな作戦?の実行部隊が、わずか十数名でイギリス東部の海岸の町に落下傘降下し、ポーランド兵に化けて集落に入っていく。その敵地のど真ん中にいる、じりじりと灼かれるような緊張感が、この物語の基調にあるのだけど、それはまったく感じられない。
そしてアメリカ軍との自殺ともいえる銃撃戦と、主人公がチャーチルの影武者に迫るラストシーンも、どうも掘り下げが足りないのか、緊迫感というものに欠けるように思う。もっと面白く撮れたはずなんだけどなあ。