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『アバター』(ジェームズ・キャメロン監督/2010)
いつもなら話題作といえどもDVDになってから家で観ることが多いのだが、数日前に、3D版を観るなら映画館でやってるうちでないと仕方ないと気づいて、あわてて観に行った。なんども今年は3D元年だそうで、3Dテレビも今後続々と発売になる模様。すべては、この空前の大ヒット作品がきっかけなのだそうな。
映画史上最大のスーパーヒット作だから、ストーリーは割愛する。3D映像というものは、これまでもテーマパークのアトラクションなどで何度か観たわけだけれど、この作品のは、飛び出す3Dというよりも、むしろ奥行きの精緻さが印象的だった。冒頭の、主人公がカプセルで目を覚ます宇宙船内部のシーンからして、見たことのない奥行き感だった。
試しにメガネを外してみると、従来の3D映像のように色が重なって見づらいというほどのこともなく、なんだか出来の悪いテレビで観ているほどの感じ。ちなみに、着席と同時にポップコーンを盛大にこぼして、あわてて掃除をしている間に3Dメガネがどっかいってしまい、再びメガネを借りに行っている間に映画は始まりかけていたという状況で、どうも相変わらず落ち着きがなくて困る。
ことさらに3Dを強調することもなく、映画が始まってしまえば、映画そのものの面白さに引き込まれていける。キャメロン監督は、96年にはこの映画の構想を発表し、理想的な3Dのために自分でも機材を開発するなどしたらしい。長い時間と執念のタマモノであるだけに、とても良質な映画になっていた。
2D版でも十分に魅力的だろうと思われるけれど、やはりこの映像を観てしまっては、もう後には引き返せない気もする。ひさしぶりに「21世紀」という懐かしいフレーズを思い起こすほどの革命。これから、すべての映像メディアは、なんらかの形で3Dを志向するのではないかなと思う。