自分の名を検索してみる
世間で噂になったり人様の話にのぼったりするような人間でもないので、世間の評判というものを気にしたことがない。だから、ネットで自分の名前やハンドルを検索するということも、ほとんどない。ただ、ぼくのような者でも、ネットでなんやかやとやってきたので、たとえばGoogleでいくつかヒットするにはする。
でも、たいてい自分の書いた文章だからつまらない。「あの人を探して」みたいなサイトで、ぼくを探してくれてる人でもいればいいのにとマジ思ったりする。ひまなんだろうな。そういえば、そういうサイト、あるにはあるようだけど、どうもこじんまりしてよくないから、いっちょどこかと組んで大々的にやってみると面白いかな、などとも思う。やっぱりひまなのだろう。
時々、昔の友達とか彼女とか、初恋の人とか、なにげに記憶の向こうからよみがえってきた人の名前などを、片端から検索してみることは、きっとみんなあるんじゃないかと思う。学生時代にとても目立っていたやつが、ネットでひとつもヒットしてこなかったりすると、なんだかさびしかったりもする。
とはいえ、今の時代にネットで本名が露出しているというのは、かなり特殊なことでもあって、ぼくのように、ワタシは山出潤一郎という者ですと宣言していろいろやるというのは、相当少数派なんだろうから、友達の名がなかなかヒットしなくても仕方ないといえば仕方ない。
今夜は、東垂水という男の名に出会った。高校の同級生なのだけど、鹿児島で生協の仕事をしていて、牛肉の輸入再開の手続きには問題があると彼がフンガイしていると、地元の新聞が伝えていた。なるほど、がんばってはる。
Y川さんという名にも出会った。この名をどうして思い出したのか、どうしても思い出せないのだが、何かの経過の果てに思い出して検索してみた。小学校の同級生で、全校的アイドルであり、ほかの80人くらいの男の子と同様に(マンモス校だった)、あんなになんでもできて可愛い女の子がいるのだなあと、ぽーっと眺めていたのだった(と思う)。いくつか名前は出てくるけど、よく考えてみると結婚してるだろうから、別人28号の可能性が高い。
それでも、この名のおかげで校庭の栴檀の巨木の下で、はひーはひーとあえぎながらソフトボールの猛ノックを受けていたことを思い出した。巨人の星の影響で、小学生といえどもノックを受ける時は、はひーはひーとあえぐまでやらなくてはならないというのが、暗黙の了解だった。ましてデブだったしな。中学2年生のサードがサイドスローで投げるスローイングを、小学5年生のファーストが確実に受けるというのは、けっこう大変だったのだ。回転がいいものだから、ミットの中でタマがぶわーっと回ったりしてね。
ネットサーフィンというのは、こうやって深いんだか浅いんだかわからないような、イメージとも夢ともつかないような感覚の連なりの中に身を投じることなんだろう。ひまだといえばひまだし、役に立つかといえば、とても役に立ちそうにない。
寝るかな。