2007年9月26日

福田内閣始動

今日、正式に福田内閣が始動した。7月の参院選からカウントすれば、長い長い空白だった。安倍改造内閣は、残念ながらノーカウントだ。

おそらくこの内閣は、支持率が急上昇するだろう。ここ最近、日本人の感情の不安定さは相当なものがあって、誰かが落ち目になると徹底的に叩く(安倍晋三)、誰かが伸びていこうとすると、また徹底的に叩く(亀田興毅、堀江貴文)、いざ人気となるとわけもわからずそれに乗る(小泉純一郎)と、その振幅の激しさは異常なほどだ。

参院選での自民党大敗の最大の原因となった、社保庁問題。あれは、いつの間にか社保庁の職員が怠けていて、あるいは労働組合が不当な要求を続けたことが背景にあって、要するに、「あいつらがぶったるんでいるから、こうなるのだ」ということになっているけれど、実際にはコンピュータのシステム入れ替え時のトラブルだった。

もちろん、そんなことが起こっていいわけはないのだが、少なくとも社保庁職員の勤務態度がすべての原因ではない。コンピュータのトラブルで組織が解体されるなら、みずほ銀行も東証も解体されなくてはならない。まして、それについて時の総理大臣が政治責任をとらなくてはならないという話でもないだろう。

民主党の前代表の名前を言える人がいるだろうか。前原誠司さんである。防衛問題の専門家ということになっている、民主党きっての俊英だ。だが、彼は政治の世界において若くて優秀なことが、まるで力にならないことを証明してしまった。代りに小沢一郎党首という、時計の針を10年以上巻き戻すようなことが起こった。そして小沢さんは勝った。

自民党幹事長時代、豪腕、傲慢、強引の3GOで鳴らした小沢さんは、最近では書生っ気の抜けない党内の若手に、諄々と道を説く、迫力もあり優しくもあるおじさんの雰囲気になっている。

もちろん、一筋縄でいく人ではない。相手の嫌がることならなんでもやるという怖さは、変わりようがないし、政党を作っては壊しながら日本の政治の枠組みを、ほぼ一人でひっくり返し続けてきた、そのエネルギーの巨大さは日本政治史上稀なものだ。いわば、筋金が入っている。理想主義でしか自民党に対向できなかった民主党が、現実への対応と戦闘力にたけた党首を選んだことは、確かに大きな転換点だったと思う。

福田さんは小沢さんとはタイプがちがうけれど、同様のことが、自民党でも起こったのだと思う。国民は安倍晋三さんとそのチームに、嫌気がさしていた。理由はなんでもよかったのだろう。本能的、感情的に、この人たちではだめだというムードが、それも相当過剰な形で広がって、その結果として政治とカネの問題で次々に閣僚が去り、またはるか昔からの問題である社保庁問題の責任をとらせる雰囲気になっていった。問題が起こったから駄目なのではなく、駄目だから問題にされたということだ。

事実や思考ではなく、ムードや感情で世の中が激しく動いていく政治風土というのは、非常に危険だ。その証明を、おそらく福田内閣の最新の支持率は示すだろう。誰にも説明のつかない数字が出てくることと思う。


P.S.

もう速報が出ていました。57.8パーセント(25日~26日の電話調査/共同通信)だそうです。

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