映画>丹下左膳餘話 百萬兩の壺
『丹下左膳餘話 百萬兩の壺』(山中貞雄監督/1935)。
ご存じ、大河内傳次郎の丹下シャゼンである。昭和10年に作られた人情喜劇。映画の面白いところがぐっとつまっているような映画。大河内の人情味のあるコミカルな丹下左膳、揚弓屋の女主人を演じる喜代三姐さんは、「小原節」をヒットさせた筋金入りの芸者で映画初出演ながら、あだな雰囲気がたいそうよい。何しろ本物だから三味線なども大サービスする。
百万両の壺を探す大名家の次男坊に沢村国太郎。この人、じっくり観たのは初めてだけど、さすがにいい役者だなあと思う。津川雅彦、長門弘之のお父さんで沢村貞子のお兄さん。
山中貞雄監督は外地で29歳で急逝してしまったらしいけれど、今の時代からみてもそのセンスは抜けている。こんな面白い映画が70年前に撮れたのだから、戦後の映画全盛期に生きていたらどんな作品を残してくれただろうかと思う。

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