2006年10月10日

本>ガダラの豚

『ガダラの豚』(中島らも 集英社文庫)。

なんとなく読みそびれていた。『今夜すべてのバーで』で、この人の小説家としての力量にたまげたものだけれど、この本では小説家以前に、もの書きとしての圧倒的な力とか、構成力、世界や人間への認識の深さのようなものにひったまげた。こんなもの書き、最近あまり見たことない。

この文庫版は1~3巻に分かれている。1巻は新興宗教にはまった妻を救出する話、2巻は一族まるごと呪術者というケニアの村を訪ねる、3巻はケニアで出会った化け物のような呪術者との対決。特に2巻の、のんびりとした旅行記めいた記述から、だんだんしのびよってくる不安と恐怖。その不気味な怖さ。文章ってすげえな、もの書きってすげえなとあきれかえるほどの力量。

その前に、『寝ずの番』も読む。こちらは、いつもの落語的らも噺。ネタも落語もので、笑福亭松鶴を思わせる師匠とその弟子たちのお通夜をめぐるお話でした。

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コメント

しんさん>

アル中でラリ中でブロン中毒でもあった中島らもというのは、根っからのフーテンだったのですね。

逮捕関係のは『牢屋でやせるダイエット』でしょうか。ドラッグ関係を語った『アマニタ・パンセリナ』も、関連書籍ということで。

ひろすけさん>

そうか。映画になっているのですね。短編が三つ連なる小品なのですけど、あれを映画化したいと思った人がいるのだなあ。

「師匠、最後に何か言い残すことはありませんか。できることならやりまっせ」
「そそが見たい」
(いろいろ紛糾の後、一人の弟子の奥さんが意気に感じて、そそを…)
「師匠、どないでっか」
「わしは、外が見たいというたんや」

そうか。木村佳乃がその役を…。

JUNさん

あれえ? 売ってました?
僕はずいぶん探したような記憶があるんだけどなぁ。
葉っぱかなんかで逮捕されて書いた・・・えーとえーと、書名思い出せん。
それもなかなかでした。刑務所に入るときの参考になります(^^;)。
この人も昔「ガロ」に連載持っていたんですよ。あれ、宝島だったかな。

「寝ずの番」の映画観ました。
おそろしくブッ飛んだハチャメチャな映画でした(^_^;
通夜の席で故人を偲んで猥歌・春歌大会が始まるのですが、堺正章などが「お×こ~~」とか「ち○ぼ~~」などと歌うのはヨイとして、清純派女優?木村佳乃までがヤバイ歌を歌いだすのにはのけぞりました(~o~)
ただ、後半はきわどいのに慣れてしまって、ちょっとやそっとでは笑えなくなってしまいました(^_^;)
何事もほどほどがよろしいようで。

しんさん>

この本、文庫で今でも売っていましたよ。中島らもは、今さらですけど、いいですね。読んでいない本がけっこうあったので、まとめて取り寄せました。

絶版ですよね?
名古屋の田代はんに送って頂いて読みました。
田代はんはらもの大ファンなんですよ。

読んでる?  <誰となく

1巻は、ビートたけしが似たようなプロットで書いてます。
「教祖誕生」 だったかな?
どちらも面白かったです。

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