映画>決戦の大空へ
『決戦の大空へ』(渡辺邦雄監督/1943)
いわゆる予科練もの。戦意高揚映画として昭和18年に封切られた。挿入歌「若鷲の歌」で知られる。
とだけ書いておけば、今の時代にこれ以上書くこともないのだけれど、一応概要を紹介しておくと、土浦の予科練生たちが日曜日に訪れる「クラブ」と称する、まあお茶やお菓子を出したりしてくれる家代わりの家庭があって、そこに体の弱い少年がいるのだけれど、原節子のお姉さんに励まされたりして勇気を出して予科練を受け、見事に合格すると、そういうお話。
こういう映画に突っ込みも野暮なのだが、隊内の直接的な教育を一切担当する班長がとてつもなく優しかったり、教育的拳固のシーンが皆無だったり、その班長が「予科練の試験は誰でも通るさ」といってみたり、いくらなんでもなあ、という感じはあった。でも、まあ、そういう時代、そういう戦況だったのだから仕方ない。
それよりも、練習生たちの体格の貧弱さに、やはり彼らが年端もいかない少年たちであったことや、当時の日本人の肉体水準というものを見て、もの悲しい感慨はあった。

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