映画>サムソンとデリラ
『サムソンとデリラ』(セシル・B・デミル監督/1950)。
どうもデミル監督というと、あの『十誡』の監督なのであるからして、またしても旧約聖書ものとくると、オープニングからちょっと膝を正して観るというような雰囲気なのだった。もちろん始まってしまえば、ハリウッドらしいエンタテイメントが展開して、わくわくしながら楽しめるわけだけど。
豪勇サムソンの物語。サムソン・クツワダとか、サムソン・冬木とか、そんなレスラーもいたけど、こっちの方はあまりぱっとしなかったな。冬木は本名に変えて理不尽大王となってからが面白かったけど、かわいそうに早く死んじゃった。その奥さんと橋本真也がくっついたわけなんだけど、その橋本も死んじゃった。
映画のサムソンは、まあ、この人が強いのなんの。馬車は投げるわ樹は引っこ抜くわ、数千人の軍隊に一人で立ち向かって、ロバのアゴ骨でぶんなぐって千人ばかりやっつけてしまう。
最後は目をつぶされて敵国に捕らわれ(その敵国の王の愛妾がデリラで、こいつにだまされて捕まるんだけど、そのデリラもまたサムソンに惚れており、愛と憎しみは裏表であるというややこしいことになっており)、見せ物にさらされた神殿の柱をぶっ倒して、神殿(と、おそらく王国も)まるごとつぶしてしまうという、まあ気宇壮大なお話なのだった。
サムソン役のビクター・マチュアって、『荒野の決闘(1946)』のドク・ホリデーなんだけど、こんなに筋骨隆々の男だったかしらん。ドクもよかったけど、このサムソンもよかった。デリラの美しき毒婦ぶりもよろしい。

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