2006年1月29日

ピュア2chのサラウンド効果

昨夜の『U-571』で、あっと驚く体験をした。捕獲した潜水艦の故障したエンジンが回り始めた時、何か金属が軽くぶつかるようなカランカランという音が、右手やや後方、高さ2.3mほどのところに明確に定位して聴こえたのだ。

ぼくのシステムは、ピュアオーディオ用の2chだから、スピーカーは前方左右に2本しかない。視聴位置は壁にくっつけたソファの上なので「後方」というものはないのだ。後方は窓の外である。またスピーカーユニットの高さは、約90cmだ。もちろんサラウンドプロセッサなどは使っていない。入力はアッテネーターを使ったパッシブプリだけだ。

ここから出てきた音が、右手やや後方高さ2.3mほどのところに、明確に定位するというのは、どういうことなのだろうか。

使用中のスーパースワンは、超強力10cmフルレンジユニットを極小のサイコロ型の箱にセットし、そこから下に「首」を伸ばして、折り曲げホーンとなって後面に開口するバックロードホーンシステムだ。数ある長岡スピーカーの中でも、もっとも音場感にすぐれたものとして知られていて、ソースによっては「音場は前後左右上下、広大無辺に広がる」と長岡さん自身もいっている。

バッフルはほぼないに等しく、点音源にもっとも近いシステムで、フルレンジのためネットワークもなく、後ろが抜けているのでエンクロージャの背圧も少ない。つまりリミッター要素がないため反応が良い。電気的に位相が崩れる要素もないのだから、音場再生にはこれ以上の条件はない。それはわかっていたのだが、実際にこのように魔法のようなことが起こってしまうと、ひたすらびっくらこいてしまうわけだ。

あまりのことにポーズをかけて、何度も同じシーンを再生してみたのだが、間違いなく同じところから音が聴こえてくる。『U-571』に録音された音声は5.1サラウンド。これを2chで再生した場合、やはりピュア2chにしかならないと思うのだが。

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